横浜国立大学を早期卒業する

横浜国立大学 理工学部 数物・電子情報系学科 情報工学EP を早期卒業 (3年で卒業) します。

早期卒業制度は利用者が少ないです (理工学部の令和4年度卒業者の中では1人) 。また 1年早く卒業できる横浜国立大学の早期卒業制度!是非活用を の他に参考になるサイトがありませんでした。

そこで早期卒業するためにどの時期に何をしたのか振り返ります。 さらに早期卒業制度を利用するメリットやデメリット、飛び級との違いについて記します。

この制度に興味を持ってもらえたり、利用する人の力になれたりしましたら幸いです。

早期卒業制度とは

3年次に4年次開講の科目 (特に卒業研究) を履修でき、卒業に必要な条件を満足すれば入学後4年未満であっても卒業できる制度です。条件は次の3つです。

  1. 卒業要件に関わる科目を 110 単位以上取得する
  2. 2年次終了時の GPA が 4.15 以上である
  3. 2年次までの必修単位を全て取っている

条件は変わる可能性があるので、利用する場合は自分で調べてください。

制度利用の振り返り

以下では情報工学EPの条件に基づいて説明していきます。

1・2年次

早期卒業できるかどうかは2年次までの成績にかかっています。

条件1 : 110 単位の取得

履修登録単位数の上限解放が毎学期できたと仮定して、2年次までに取得できる卒業要件に関わる科目の単位数は 24 (1春) + 26 (1秋) + 26 (2春) + 26 (2秋) + 10 (履修上限除外科目) = 112 単位 です。2単位の余裕はありますが、ほとんど毎学期フル単が求められます。

条件2 : 4.15 以上の GPA

横浜国立大学の GPA は、評価に与えられる Grade Point が特殊で、次のようになっています。

評価 不可
評価点  [0, 60)  [60, 70)  [70, 80)  [80, 90)  [90, 100]
Grade Point  0.0  2.0  3.0  4.0  4.5

GPA は次のように計算されます。

 \displaystyle
\mathrm{GPA} = \frac{ \sum \mathrm{GP} \times 単位数 }{ 履修登録単位数 }

GPA を 4.15 以上にするためには、優だけでなく、秀を取る必要があります。 仮に 110 単位を取得し、評価が秀の単位が  x 個、優の単位が  (110 - x) 個だとします。このとき、条件を満たすには  x \geq 33 が必要で、講義全体の  \frac{33}{110} = \frac{3}{10} で秀の評価を取る必要があります。

優の評価は絶対評価だが、秀の評価は相対的に決まるといった講義もあり、秀の評価を取ることは簡単ではありません。大きなレポートや試験に加え、日頃の小テストについても気を抜かずこなしていくことをおすすめします。

条件3: 必修単位を全て取る

2単位の余裕の中に、必修単位を入れてはいけません。

2年次12月末

条件を満たす見通しがあって、早期卒業したい場合、教務委員の方にその旨を連絡します。連絡の目的は次の2つです。

  • 条件を本当に満たせるかの確認
  • 2・3月に行われる卒研配属のメンバーへの追加

2年次 2・3月

卒研配属を決めるため、研究室紹介と、配属希望調査があります。教務委員の方からの連絡に注意して、手続きを進めます。

卒研配属は、1年間卒業研究を行う研究室を決めるので重要です。実は3年次の履修科目に「情報工学特別演習」という各研究室の研究内容を知り、演習で体験できる講義があるのですが、受講する前に配属希望を出すので、研究室については前もって調べておく必要があります。研究室紹介が配属希望調査前にありますが、それ以前から興味のある研究室にはコンタクトを取るなどして、研究室とのマッチングを考えておくといいと思います。

3年次 4月

卒業に必要な3年次の科目に加え、卒業研究を履修登録します。早期卒業はイレギュラーで、システム上ではうまくいかない可能性もあるので (私がそうだった) 、学務に連絡するなどして履修登録を忘れないようにしてください。

大学院への進学を考えている場合、英語試験の受験・スコアの取得が試験に間に合うのがこの時期で最後です。スコアの取得は結果を閲覧できるようになってからも時間が必要なことが多いので、早めの準備をおすすめします。なお、早期卒業の条件を満たしていたためか、特別選抜を受けることができました。

講義と研究の両立は大変でした。

早期卒業のメリット・デメリット

メリット

  • なんかかっこいい
  • 社会で早く活躍できる
  • 学費を抑えて経済的余裕ができる
  • 講義の内容に習熟する
  • 努力したエピソードになる

デメリット

  • 高い評価を得るためだけに時間を使ってしまう
  • 講義と卒業研究の両立が大変

飛び級との違い

飛び級は3年で大学を辞め、大学院に進学することのできる制度です。3年秋に卒業研究に代わる講義を履修します。

早期卒業は飛び級より条件が厳しい代わりに、飛び級では取得できない学士を取得することができます。また卒業研究の経験を積むことができるので、大学院に進む際に有利になると思います。

終わりに

横浜国立大学における早期卒業制度と利用の流れについて説明しました。

早期卒業は学業に力を入れたい方に向けた、わかりやすい一つの目標になれると思います。大変ではありますが、達成感がありますし、ぜひ挑戦してみて欲しいと思います。